還暦の向こう側の住人

平塚、大磯を散歩しているオヤジのブログです

老々介護 ついに90歳の母、乳がんの再発

 2カ月以上前からでしょうか、私が入浴の介助をしないとならなくなった母です。振り返ればこの数か月で母へ行う介助は些末な事と言えばそれまでかもしれませんが、「チリツモ」が小高い山になっているかもしれません。

 朝食を食べさせていたら、入れ歯が合わないと言われ、就寝前に母が行っていた入れ歯洗浄剤を使った洗浄がされていない事に気付きました。認知症が進行しており短期記憶が出来ない母にとって入れ歯を洗うと言う作業を数か月前から放置していたようです。以来、就寝前に入れ歯を私が回収して入れ歯洗浄剤で一晩洗浄し、翌朝の朝食の前に入れ歯を付けさせています。

 入浴後の下着の着替えやパジャマを着せることも私が手伝うようにしています。着替えを手伝うようになって、入浴後の着替えが如何に母の負担になっていたかが分かりました。寒い日が続いていたのでとにかく沢山の下着を母は着こんでいます。半袖のシャツ、その上に長袖のシャツを着ています。下半身はと言うと紙おむつ+尿もれパッド、七分丈のショーツそしてタイツと重ね着をしています。これらの下着を着ると言う動作だけでも母にとっては大変だったようで、さんざんため息をつく始末です。ですから部屋を暖かくしてゆっくり着替えを補助しております。

 朝昼晩の食事の準備、食前食後の飲み薬、夕食前のインシュリン2種類の皮下注射、隔日で朝晩、血糖値測定を行うなどが主だった介助でしたが、上述の入れ歯や、入浴の介助が加わりました。

 さて、話を少し戻しますが3月の中旬、母の入浴の介助をしていると切除して平らになった母の右胸に数cmのピンク色になったシコリを見つけてしまいました。翌週は右の乳房切除の手術の時に一緒に切除したリンパ周辺である、脇の下にも複数のシコリがある事が分かりました。乳がんを発症し3カ月毎に検査や診察をして頂いておりましたが2年半は異常が見られず、本当にステージ3Cなのかと思うほどでしたが、この1カ月ほどでシコリがどんどん出来てしまったのは驚きです。

 シコリが複数見つかったことで嫌な予感を抱いたまま、本日は2年9カ月目の診察日。予約の時間より少し前に順番がやって来ます。診察室に入るや否や、年度替わりで新しく担当頂く女性の先生に早速右の胸を見て頂きます。「緊急でエコーの検査をしましょう」と言う事でエコーの検査を行いますと20数個のシコリがあるとのことです。

 聞けば新しい担当の先生は非常勤なので週に一度しか病院に来られないとの事です。母の乳がんの進行状況によっては自分では担当出来ないので別の先生に診てもらう事になると言われました。

 大雨の中10時に病院に着いたのですが、エコーの検査やらその結果を先生に診て頂いている間に時刻は12時を過ぎます。担当の先生に呼ばれる事3回目、実は外科部長でもある男性の先生も同席され部長先生に診て頂く事となりました。すかさず、生検をする事となり注射針のような針で組織を採取されます。そして今週の金曜日には造影剤を使ったCT検査が予約されました。

 部長先生は母の状況は放っておくと3カ月くらいでさらに悪化し血が滲んだり悪臭を発する可能性があると仰られます。乳がんの進行にも色々なパターンがあるそうです。

 ついに来る時が来たと思えばそうなのですが、部長先生も母や私、弟の考え方を尊重して頂き、手術や抗がん剤放射線治療をせずに極力、母に痛みのない治療方針を考えて下さると仰っていただきました。来週の火曜日の診察で乳がんが再発した母の治療方針が決まる事となります。