還暦の向こう側の住人

平塚、大磯を散歩しているオヤジのブログです

読書記録(2024年1月)

 昨年の読書量がなかなか伸びず・・・💦。とにかく沢山の本を読めばよいだろうと言う事ではないのですが、2021年後半あたりから習慣化した読書なので月に5冊は読みたいものです。

 購入したり、図書館で借りたりした本は7冊と読書量としては上々でした😊😊。

 横山秀夫さんは「第三の時効」と言う短編もありますが、「ノースライト」「クライマーズ・ハイ」の3冊を読んで好きな作家のお一人です。昭和64年に起きた少女誘拐殺人事件がもうすぐ時効を迎えると言う時期に、その捜査に当たるD県警内部では刑事部と警務部の確執が全面戦争にまで発展。主人公三上は優秀な刑事であったのですが今は警務部で元仲間の刑事部からは敵視され、おまけに記者クラブの各新聞記者たちからは捜査状況を開示しないと詰め寄られる日々。更に、自分の高校生になる娘は家出をしたまま連絡が取れず。凶悪事件の時効前に犯人を逮捕できるのか、県警内部の対立、新聞社との対立そして失踪してしまった娘の安否。それらの渦の中で三上は懸命に一つ一つの問題に向き合いながら怒涛のクライマックスへ。秀逸なミステリーでした!

 そして、今年の私の読書を左右すると言っても過言ではないでしょう。昨年、17巻目が刊行され物語が完結した北方健三さんの「チンギス紀」。先ずは三巻まで読了しております。すでに、「チンギス紀四遠雷」を読み始めており、「チンギス紀五絶影(ぜつえい)」まで図書館から借りております。読了するには8月か9月まで掛かるかと思いますが、15歳で遊牧の民、モンゴル族キャト氏の長となった主人公テムジンがどのような人生を歩んで行くのかその成長と彼がモンゴル族を統治することが出来るのか読み続けて行きたいものです。

 2022年の直木賞受賞作「塞翁の楯」、2023年「地図と拳」を読んで、何となく今年も直木賞受賞作品も読まねばと言う事で2作品が受賞されましたが「八月の御所グラウンド」を本屋さんにて購入。アマゾンで買おうと思ったのですが納期が10日以上掛かるようなので人気があるのだろうと勝手に想像。本を読みだすと「十二月の都大路上下ル(カケル)」と言う短編との2作品が収載されています。

 2022年、2023年の直木賞作品が骨太の歴史小説でしたが、「八月の御所グラウンド」はファンタジー小説。肩透かしを食らいました。フィールド・オブ・ドリームスを想起してしまうのは私だけでしょうか?私には物足りない作品でした。むしろ、「十二月の都大路上下ル(カケル)」をもっと肉付けして女子高校駅伝に青春をかける女子高生たちの物語にして欲しかったなぁと思ったりしています。

 「諜無法地帯」は12月から読んでいたのですが、作者が元警視庁公安にいた方で、ノンフィクション作品ではありますがストーリー性は感じられません。各国のスパイ活動が羅列されているような印象があり、内容が頭に入りにくかったです。ただ、五章(全七章)の「日本にとって最大の脅威国家中国・ロシア・北朝鮮」は興味深い内容でした。

 と言う事で2月はどんな本を読みましょうか?