還暦の向こう側の住人

平塚、大磯を散歩しているオヤジのブログです

久しぶりに読書記録と読書計画

 7月以降どうにもこうにも読書に集中できておりません。去年は年間59冊、一昨年は60冊を読了していたのですが、今年は昨日時点で28冊😢。読書に関する投稿も5月20日以降、更新は滞ったまま。

 と言う事で、今年最後12月の読書計画。1年以上積読状態だった大名倒産(上・下巻)を早々に読了したので本屋さんへゴー!

 29冊目読了予定は尖閣1945。You Tubeで紹介され興味を持っておりました。歴史的には証明されている日本の領土、尖閣。中国のウソをどのように解き明かしているでしょうか?
 30冊目読了予定は半暮刻。月村良衛さんの作品にハズレは無いと信じている私です。新作を本屋さんで発見してしまい本代がかさみますがこれまた購入💦💦。

 31冊目読了予定は、大物作家である京極夏彦さんの定本百鬼夜行陽。どんなおどろおどろしい作品なのでしょうか。フジテレビで不定期に放送されている「タイプライターズ」にて8月に京極さんが出演、私は恥ずかしながらこの作家を知らず、番組見てからいつかは京極さんの作品を読みたいと思っておりました。そんな経緯で本屋さんに行ったら文庫本のコーナーに置いてあったので購入です。文庫本とは言え¥1,050-。

www.fujitv.co.jp

 さて、ここからは読書記録。今月月初に読了した浅田次郎さんの大名倒産(上・下)は、武士の名前、地名そして文体を敢えて古めかしく書いているのか?漢字だらけで読み進めるのに苦労しました。しかし、その文体に慣れてくると内容の面白さに引き込まれ下巻に至っては2日で読了しました。

 天下泰平の世が260年も続く徳川時代。戦う事を忘れた武家は形骸化した権威にしがみつく有様。商人や豪農に経済の実権を握られ、金は穢れとばかりに目を背け、積もり積もった25万両もの借金帳消しを計る隠居した先代。妾腹の子として足軽に育てられたが13代当主に担ぎ上げられた小四郎こと松平和泉守信房は先代の非常な計画など知らず、借金返済に向けて東奔西走。奇跡の施策を連発します。貧乏神、七福神まで小四郎に加勢するは「えっ!メルヘン?」と思いますが、ハートフルな結末にはホッコリする事と思います(^^♪。

 記録が途絶えた6月以降の読書記録は以下の通りです。

6月読了「エベレストを越えて」植村直己 本物の冒険家が、とつとつと事実を述べているだけかも知れませんが、だからこそ、より現実味を帯びた描写となって読者に響きます!

7月読了 「DEEP LIFE 海底下生命圏 生命存在の限界」稲垣史生 未知の生命体は宇宙のみならず深海4㎞、5㎞の海底からマントルの間の5㎞ほどの厚さの間で全く異なる進化をしています。

8月読了 「転落」TKO、浜口倫太朗 「イスラム飲酒紀行」高野秀幸 「スルガ銀行 かぼちゃ馬車事件」大下英治 「幻のアフリカ納豆を追え―そして現れた」高野秀幸

 6月位以降、ノン・フィクションを好んで読むようになりました。とは言え、読書量は激減中。

 今年、出版された「転落」はTKOに取材をしてプロの作家である浜口さんが一部フィクション(実名を出せない人が居るので)を交えていますが、ほぼノンフィクション小説だと思いますし、事件の顛末を含め書かれています。芸能人のスキャンダルとして片付けられているかと思いますが、仮想通貨他の詐欺を働いたと言われている木本さんの目線で実直に相方、木下さんの暴力事件と共に事の真相が語られています。お笑いを目指し頂点と挫折を味わったTKOの人生が綴られています。

 「スルガ銀行かぼちゃの馬車事件」は私たちがコロナの影に戦々恐々としていた2020年、不動産詐欺にあった被害者たちが440億円もの被害額を代物弁済によって地銀の雄、スルガ銀行からの借入金をチャラにすると言う勝利を勝ち取った壮絶な戦いが描かれています。まさか、地方銀行が不動産詐欺の片棒を担ぐなんて!そして被害者全員ではないにしても総額440億円もの借入金を返さなくて良いと言う裁判に勝つとは!!こんな大事件を知らない人は相当いるのでは。

 「幻のアフリカ納豆を追え!」冒険家、高野さんによる納豆のルーツ探し!意外や意外、納豆はアジア地域以外にも存在していました。納豆菌、じつはどこにでもいる菌。高野さんの体当たりの紀行はとても面白かった。食文化の歴史を紐解きながら日本人しか納豆など食べないと勝手な先入観を持っていましたが、美味しい食事をするために工夫をすることは万国共通ですね。

 9月 「辺境メシ」高野秀幸 またまた、高野さんの本です。幻のアフリカ納豆が一番面白かったです。

 10月 「溶ける」井川意高 カジノで106億8,000万円を失った、大王製紙前会長本人が書くノンフィクション。何故、そのような破滅の道を進んだのか?赤裸々に懺悔されてはいますが、ギャンブル依存症になってしまった人の気持ちは分かりません。そして何よりも、使い込んだ100億を超えるお金をすでに返済していることが驚きです。

 11月  「永遠のゼロ」百田尚樹 

 ようやく、ノンフィクションから、小説に戻り始めました(笑)。

 永遠のゼロは言わずもがな、百田さんのデビュー作であり400万部売れた大ベストセラー作品。祖父、宮部久蔵の最後は神風特攻隊として戦死。その生前を調べようと孫の佐伯健太郎と姉の恵子が10人の生き残った戦友達、一人一人から生前の祖父の様子を聞いて回ります。話を聞くにつけつまびらかになるゼロ戦乗りの名手ではあるが妻と娘に生きて会うのだ!だから死ねないと言う軍人らしからぬ信念を聞く事に。

 日本軍の愚行により未来の日本を背負うべき立場の多くの若い兵士が捨て駒のごとく犬死していく中、絶対に死なないと言っていた宮部久蔵はどのような思いで特攻隊員として死んでいったのか、そして彼が救った命は!?ミステリー小説ではありませんが、最後の最後の伏線の回収!やはり、不朽の名作です。

 と言う事で、サボった半年分の読書記録は終了です(^_-)-☆