還暦の向こう側の住人

平塚、大磯を散歩しているオヤジのブログです

Googleのクチコミに見る、認証バイアス

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 昨日、鼠経ヘルニアとヌック管水腫の手術のため入院した娘の手術が本日の午前中、無事終えることが出来ました。朝、9時までに家族は病院に行かないといけないので母の介護(インスリンの皮下注射や食事の世話)のある私の代わりに息子が運転して妻と病院に行ってくれました。

 さて今回の投稿の題目は「Googleのクチコミに見る、認証バイアス」としたのですが、こちらの病院のクチコミの低評価(星2つです)は、悪口の羅列です。受診された方の期待値と実際のギャップの理由をすべて病院のせいにしているような記載が散見されます。娘もそのレビューを見て、この病院で診療を受けることをためらったようですが、担当の先生が親切であったのでお世話になることを決めました。また、痛みが強くなってきたこととヌック管水腫も見つかったので手術のスケジュールを1カ月以上前倒しして頂けました。

 クチコミの信ぴょう性は誰が担保するのでしょうか?そもそもクチコミに信ぴょう性を求めても良いものなんでしょうか。多くのクチコミの平均点で星の数を決めていますが、SNS弱者であるお年寄りなどの評価は全く反映されない星の数に何の意味があるのでしょうか。

 自分の正しさを証明したいと言う認証バイアスは、人間が持っている先入観を正当化しようする行動で、意識をしないとそういった方向へ流されてしまうものだそうです。昨日、娘の入院する前のPCR検査およびその結果が出るまでの1時間半程度の間に病院の待合室で見聞きした光景は、Googlのクチコミに書かれているこの病院のレビューとは全くかけ離れています。事務の女性の皆さんは親切で丁寧ですし待合室の患者さんへの目配りも出来ているように思いました。高齢者、お年寄りの患者さんが多く、意思の疎通は耳が遠いことも含め根気がいる事と思います。私と妻の前の席に座っていた年老いた女性の患者さんは薬を紛失したのか結局薬局へ行き忘れたのか?相談に来ていました。事務の方は一つ一つ話を聞いては、その女性の曖昧な記憶を辿りながら薬局に確認の電話を入れたりと調べられていました。薬を再度処方する場合は保険が効かくなることを説明をして今一度、自宅で確認することでその女性は家に戻られました。

 フィリピン系の外国人の方も3名ほどお見掛けしました。外国語を話せる看護師さんが自分の家族のように親切に対応されている場面は妻と二人で感心しておりました。

 近隣の患者さんのために5つのルートを無料マイクロバスが走っており、病院の正面玄関前に到着するとお年寄りが玄関前でマスク着用、検温、手指の消毒をされている職員の方と親しげに話をしながら病院に入ってきます。私も勝手に認証バイアスを発動させているのかもしれませんが、他界した父や糖尿病の母あるいは妻の母が通った地元の大病院にはない、アットホームな雰囲気を醸し出しているこの病院の先生や看護師さん、そして事務の方々は熱心に働かれているのではないでしょうか。

 クチコミを書かれた方にはオミクロン株の感染者急増の時期にこちらの病院を受診して大変な目にあった方もいらっしゃると思いますが、そのクチコミを読む私たちは書き込みをされている方の認証バイアスも加味してそのレビューを見る必要がありそうです。